LZ127profile

硬式飛行船

LZ127PC008

術語集(アルファベット順)

説明
英語日本語
ADIABAIC HEATING(?)断熱圧縮気体が圧縮されるとき、それに働く力により温度が上がる(膨張に関しては逆もまた真。)。
水素の場合、300m上昇または下降する場合、約 2.8℃変化する。
ヘリウムの場合300mに対しておよそ 3.9℃である。
着陸操船中、ガスの断熱変化によりそうでない場合に較べて飛行船が軽くなる場合がある。
ALTIMETER高度計アネロイド高度計は実際には気圧を測定してフィート単位で高度を表示している。
離陸後の気圧変化で間違った値を示すことがあるが無線で補正することが出来る。
AUTOMATIC VALVES自動調整弁各ガス嚢に取り付けられたバネで押さえられた弁で、飛行船がガスを満載して高々度に昇ったときガスの膨張で内部圧が、外気より水柱で7~15mm越えると自動的に開く。
AXIAL CORRIDOR中央通路飛行船船体のほぼ中央軸に近いところにある通路で、検査のためにガス嚢中央部へゆく通路であり、ガス圧が下がった場合に隔壁の変形を押さえる意味もある。
BALLASTバラスト飛行船が上空に上昇するため、またはガスの損失あるいは雨や氷による荷重増加を補償するために、キールに沿って配置されたゴム引きの袋(グラーフ・ツェッペリン)または金属のタンク(ヒンデンブルク)にバラスト水を積み込む。
BALLAST BOARDバラスト盤飛行船の各所に置かれたバラスト水の量を示す指示盤。
BALLONETバロネット軟式あるいは半硬式の飛行船でエンベロップの中に設けられ、ブロワーなどの方法でガスの量にかかわらず中の圧力を一定に保つ空気を入れた区画。
BAY区画(柱間)飛行船の2つの隣接するメインフレームで仕切られた区画で、一つのガス嚢を収容する。
BEAUFORT SCALEビューフォト・
スケール
海上における風速の指標(参照)。
海軍元帥フランシス・ビューフォート卿(1774-1857)の提唱による。
BOW TELEGRAPH船首テレグラフ船首と繋留操作を行う際の信号
BULKHEAD隔壁鋼線やワイヤでメインフレーム断面を筋交い状に結ぶ蜘蛛の巣状の配置
CONTROL CAR操縦室飛行船の神経中枢で、船舶のブリッジに似て、すべての操船装置、計測器類、信号装置が装備されている。
ここは当直士官と、その航海士の飛行拠点である。
方向舵手は操縦室の先端で方向舵輪を操作する。
操縦室の左舷には昇降舵輪、バラスト操作弁と手動操作弁がある。
チャートルームと無線室は操縦室の直後にある。
(ただし、ヒンデンブルクでは無線室は操縦室の上のキールに設置されている。)
CRUCIFORM十字枠水平尾翼と垂直尾翼を十字形にメインフレームに繋いだ構造。
DELAG(デラグ)1909年にツェッペリン伯爵によって設立された商用飛行船輸送会社、ドイツ飛行船輸送株式会社(Deutsche Luftschiffahrt Aktien-Gesellschaft)の略称。
同社の人達が、第一次大戦前と戦時中、ドイツの陸軍および海軍の飛行船要員の訓練で重要な役割を果たした。
DOCKING RAILSドッキングレール機械的に地上で操作するための装置で、グラーフ・ツェッペリンやヒンデンブルクの移動式繋留柱と一体になっている。
格納庫を通って200m程両側の発着場に延びており、レールの上を飛行船が前後で結索により結びつけられたいわゆるトロリーが移動し、格納庫に出入りするときに横風から保護する。
DOPEドープ硝酸セルロースかアセトンアセテートの溶剤で、張りを持たせ防水のため張ったあとの外被に塗られる。
DRIFT偏流進行方向と異なる角度の風による飛行船の地表に対する横の動き。
地表に対して正しい進路に進路をとるためには風の強さと方向を測定しなければならない。
DRIFT METER偏流計偏流角と対地速度を測定する計器。
角度を刻んだ円、または放射状に線が引いてあり、航海士が眼下を通過する地表の見かけ上の移動方向を観察して偏流角を読み取ることが出来る。
対地速度は高度計で示された高度を装置に設定し、地上の目標物が2本の線の間を移動する時間を読むことで得るか、風の三角形から求める。
DURAlUMINジュラルミン少量あるいは様々な比率で銅にマグネシウム、マンガン、鉄、シリコンなどを加えたアルミニューム合金の仲間につけられた名前。
その特性は1909年ウィルムによって見出され、ドイツのデュレンで製造された。
素材の金属よりとても強度が高く、ドイツでは1914年以降、すべての硬式飛行船のガーダーに用いられた。
DYNAMIC LIFT動的揚力エンジンの推力で飛行船をある角度で飛行するときに船体に働く正(または負)の力。
大馬力のエンジン出力で飛んでいる飛行船には「動的に」重さあるいは軽さを補う力が生じる。
前進全速でトリム角12度のときの、グラーフ・ツェッペリンの動的揚力は12トンである。
ECHOLOTエコロット圧力計ではない高度計で、計測時に水面上で大きな音を出すとそれが地表に達し反射波が戻ってくることで計測する。
ELEVATORS昇降舵飛行船の船尾についている水平板で、水平安定板(水平尾翼)の後縁に取り付けられている。
上または下に傾けると、動的に上下動するために飛行船の船首が上下に傾く。
EMERGENCY BALLAST BAGS応急バラストバッグ船首と船尾にある布製のバラストバッグで、殆ど瞬時にバラストを投棄することが出来る。
EMERGENCY CONTROL STAND応急操作台下部垂直安定板の中のスペースにあり、操縦室からの制御索に支障のあるときに、ここで昇降舵、方向舵を制御する。
ENGINE CARSエンジンゴンドラ流線型に囲われ、支柱とワイヤで船体に取り付けられ、エンジンと操機手を収容し、故障の際作業に必要なスペースも用意されている。
ENGINE TELEGRAPHエンジンテレグラフ操機手にエンジンの速度や正逆転を指示する信号装置。
FIELDフィールド2本のリングあるいはフレーム(メインフレームまたは中間フレーム)と2本の縦通ガーダーで仕切られた区域。
FINS安定板
(尾翼)
飛行船の船尾にある垂直および水平の安定板で、後端に可動板が取り付けられている。
1917年までは外側にブレーシングのある平板であった。
その後グラーフ・ツェッペリン、ヒンデンブルクも厚みのある、外部のブレーシングを最小限としたカンチレバー構造になった。
FIXED WEIGHTS固定重量船体構造やその他飛行船の固定搭載物の重量。
硬式飛行船ではフレーム構造や固定ワイヤ、ガス嚢、外被、ゴンドラ、エンジン、燃料タンク、配管、バラスト袋、計器類などが含まれる。
FRAME, Ringフレーム、
リング
これらの用語は交換可能である。
FREE LIFT自由揚力離陸時、ドイツでは約500kgのバラスト水を投下し、それに相当する上昇力を与える。
これを「自由揚力」と呼ぶ。
GAS CELLSガス嚢
ガスセル
 
GAS CELL NETSガス嚢ネット 
GAS CELL PRESSURE INDICATORガス圧指示計 
GAS CELL WIRINGガス嚢ワイヤリング 
GAS DUCTガスダクト 
GAS VALVEガス弁 
GAS VALVE HOODガス弁覆い 
GIRDER 
GOLDBEATER'S SKIN金箔打皮 
GONDOLAゴンドラ 
GONDORA BUNPERSゴンドラバンパー 
GRAVITY TANKS重力槽 
GROSS LIFT総揚力 
GROUND CREWグランドクルー 
HANGER格納庫 
HAPAGハパグ
(ハンブルク・アメリカ・ライン)
 
HELIUMヘリウム 
HULL船体 
HYDROGEN水素 
INCLINOMETER傾斜計 
INTERMEDIATE FRAME中間フレーム 
KEELキール
龍骨
 
LANDING LINES着陸索 
LONGITUDINALS縦通材 
MAIN FRAME OR RING主フレーム
又はリング
 
MANEUVERING VALVE手動弁 
MAYBACHマイバッハ 
MOORING MAST繋留柱 
NOSE CONE船首コーン 
OUTER COVER外被 
OUTRIGGERアウトリガー 
OXYHYDROGEN酸素水素混合ガス 
PAYLOAD有効荷重
(載荷重量)
 
PITCH INDICATORピッチ角指示計 
PITCHING MOMENTピッチングモーメント 
PRESSURE HEIGHT圧力高度 
PROPELLERSプロペラ 
RATE OF CLIMB INDICATOR上昇率計 
RUDDER方向舵 
SHEAR WIRESシェアワイヤ 
SLIP TANKスリップタンク 
SPEAKING TUBE伝声管 
STALL失速 
STATIC LIFT静的揚力 
STATOSCOPEスタトスコープ 
STERN TEREGRAPH船尾テレグラフ 
STREAMLINING流線化 
STUB KEEL
(SERVICE KEEL)
スタブキール 
SUPERCOOLING過冷 
SUPERHEATING過熱 
THERMOMETER温度計 
TRIMトリム 
TROLLEYトロリー 
USEFUL LIFT有効揚力 
USEFUL LOAD有効荷重 
VIBRATING REED ENGINE RPM INDICATORエンジン振動回転数指示計 
WATER RECOVERY復水器 
WEIGHED OFFウェイオフ 
WEIGHT EMPTY軽荷重量 
WIND FORCE風力 

   (工事中)

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