ツェッペリン最後の硬式飛行船であった「LZ130:グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」の指令をつとめたアルバート・ザムトが録音したテープをもとに、飛行船研究家の権威であったペーター・クラインハインス博士が訂正・加筆した「ツェッペリンに捧げた我が人生」の巻末に貴重な文献リストが載っている。
そのリストには、英語やドイツ語で書かれた文献が、1896年のツェッペリン伯爵の「操縦可能な飛行船構想案」から、1988年に刊行された論文まで136件掲げられている。
対象の飛行船は、一般、ツェッペリン飛行船、ツェッペリンの特定の飛行船、フランス、イタリア、イギリス、アメリカに区分されているが、外国の飛行船を並べた順序が面白い。
さらにそれらの文献を、伝記、画集(写真集)、技術論文、形式別区分、それに航空郵便に分類し、対象とともに重要な事項を特にマークしてある。
伯爵の「操縦可能な飛行船」もさることながら、飛行船の発展を見込んで製造を始めたばかりのアルミニュームをシュヴァルツや伯爵に無償提供したカール・ベルクの「ダヴィッド・シュヴァルツ、カール・ベルク、ツェッペリン伯爵」も機会があれば読んでみたいものである。
この文献リストの対象は、硬式飛行船ばかりではない。ノビレの半硬式(キール式)飛行船も、サントス=デュモンの軟式飛行船もリストに挙がっている。
勿論ツェッペリン伯爵以外にも、ルートヴィヒ・デューアの論文も、エッケナー博士やフォン・シラー船長の航行記も挙げられている。
このなかで、現在書斎にあるのは13種(+その後の刊行で同等クラスの書籍3)程度である。
以前は洋書、特に絶版になった書籍は入手困難と諦めていたが、有難いことに物によっては欧米から簡単に入手出来るようになった。
少しずつ打ち込んで、データの項に掲載しようとしているところである。
それにしても、こんな文献リストを作成したクラインハインス教授には敬服するばかりである。
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